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『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』@TOHOシネマズ六本木

 

 

X-MEN映画を観るのは初めてです。

世界観など全く知らない観客の三言目としては、大上段に構えますが・・・

 

「上品なユーモアで練られた、上質アクション」と褒めるくらいであれば、X-MENというジャンルに失礼には当たらないでしょう。

 

数多くのX-MENが登場しますが、どのキャラクターも際だって愛おしい。登場するすべてのキャラクター(悪役も含め)を愛することだって可能なくらい、それぞれの人物描写が素晴らしい。

 

もちろん、人物描写が良いからキャラクターが立っているというだけではありません。物語全体に対する配置も良い案配です。

 

マイノリティーのX-MENは、そのまま人間社会の縮図です。人間よりマイノリティーなX-MENは、そのまま我々であり、そのX-MENキャラクターを愛するということは、人間そのものへの愛とイコールになります。その時、差別というのはエンドレスに続く恐ろしいものだと再確認します。そして、そこには簡単な解決などなく、むしろ仲間が分裂していく結果を生みます。

 

それでも。

仲間が新しい土地を探して、旅立ったとしても。

動き続けなくてはいけない。裏切った仲間と同じように。目的地が同じだとしても、です。

 

ここまできちんと世界と向き合っている映画だとは思いませんでした。傑作です。