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2011.06.12 UP

『悪魔を見た』

『悪魔を見た』@シネマート六本木

 

 

 

公開からかなり遅れたんですが、“韓国映画ならロングラン”ことシネマート六本木に行ってきました。

 

お客は僕を含めて、3名という渋めの上演で、プライベートルーム的にリラックスして鑑賞しました。が、内容は全くリラックスしないというアクロバティックな時間でした。

 

イ・ビョンホン目当てのおばさまがこの映画を観て「こんなつもりじゃなかった」と涙目で映画館を後にする、そんな噂を聞くほどです。それほどまでにショッキングな内容である、と事前情報で耳に挟んでいました。

 

結果、どうだったか。たしかに暴力描写は凄まじいものがあります。

 

そして、テーマはド直球。

 

「復讐はどこまで復讐できるのか」

 

復讐は連鎖していくものかもしれない。しかし、どこまで復讐を突き詰めることができるのか。どこまで復讐すれば、スッキリするのか。そこを徹底して描いていきます・・・。

 

もちろん、結論は観客がそれぞれ持ち帰るべきものです。

僕の結論はこうです。

 

「どこまで復讐しても絶対にスッキリしないから、別にしなくてもよくね?」

 

という身も蓋もない結論でした。そこを含めて「当事者にしか分からない苦しみがある」というメッセージは消されます。なぜなら、当事者などどこにもいないからです。たとえ、最愛な人を失ったとしても。