2011.09.01 UP
『ゴーストライター』
『ゴーストライター』@ヒューマントラストシネマ渋谷
ロマン・ポランスキー監督の新作サスペンスです。
正直、あまり期待していませんでした。
ポランスキーがユアン・マクレガーを使って、さらっと撮ったサスペンス風のドラマかと思っていました。
たしかにそうなんです。中盤まではけっこう弛緩もしています。
英国人役のマクレガーがアメリカの孤島に乗り込み、元大統領のゴーストライターとして自伝を書く。そんな設定は、ポランスキー自身のアメリカでの絶望や不遇にたとえられるでしょう。
主人公のゴーストライターは、プロとして・仕事として元大統領の自伝を完成させようとします。そこに真実は必要ありませんし求められてもいません。出版社の求めるゴシップ的な要素をただ散りばめ、元大統領の機嫌を損ねない程度に取材をし、原稿をまとめればよいわけです。
ですが、ある陰謀の陰を知ってしまうわけです。
サスペンスなので、これ以上筋を割れないのですが・・・
サスペンスである以上、人生訓などありません。
問題はラストショットです。
「ラストショットが良ければすべてチャラ理論」からすると、この作品はそれに値すると考えます。
ラストショットの余韻。
それだけのためにスクリーンを見続けていられる。
これ以上のことをサスペンスに求めるべきではないでしょう。
ジャンル映画としては・・・烈プッシュです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!