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2011.08.23 UP

『メタルヘッド』

『メタルヘッド』@シアターN渋谷

 

 

 

 

 

 

初めて名前を知ったのですが、MTV出身の初監督作品みたいですね。スペンサー・サッサーさん。

 

初監督までの道のりがどのようなものかは、インタビューがあるのでチェックしてみて下さい。

 

http://news.walkerplus.com/2011/0624/22/

 

 

さて。

ジョセフ・ゴードン=レヴィット演じるヘッシャーの怪演技。

ナタリー・ポートマン演じるスーパーのレジ係・ニコールの超絶地味さ。

 

この2つだけで観る価値はあると思います。

 

ただ・・・。

この2人のキャラクターの「物語のために配置された感」が半端ないのです。あえて言いますよ。もともと映画はフィクションだということも重々承知です。ですが・・・そのキャラクターのフィクション度が希薄で上滑りしていると強く感じました。もっと嘘をついて(過剰という意味ではなく)ほしかったです。

 

ヘビメタに狂うヘッシャーの様々な行動は笑えますし、ニコールも地味さの中に甘美な顔を見せますし・・・良いショットも多いんですけれど・・・

 

緩プッシュです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

2011.08.22 UP

『The Clock』

『The Clock』@ヨコハマトリエンナーレ2011 BankART Suudio NYK3階

 

 

 

「ヨコハマトリエンナーレ2011 OUR MAGIC HOUR-世界はどこまで知ることができるか?ー」に行ってきました。

横浜美術館、及び周辺にある2会場で開催中です。

 

日本郵船海岸通倉庫がBankART Suudio NYKという施設になっており、こちらはインスタレーションを中心に展示されています。

 

目当ては『ブンミおじさんの森』でおなじみアビチャッポンのインスタレーションでした。これも素晴らしかったのですが・・・

BankART Suudio NYK内の一番奥の部屋に展示されている作品に撃沈しました。

 

そのタイトルは『The Clock』。

前知識が全くないまま、部屋に足を踏み入れると、映像作品が上映されていました。3人掛けのソファーが10数個あり、とりあえず座って鑑賞しました。

 

その映像は様々な映画が切り貼りされており、ときおり時計が写るのです。もちろん映画内のシーンに沿って。『The Clock』という作品だから、時計のシーンを集めたのだなと思いスクリーンに集中しました。次々と映し出される時計は14時45分を指していました。世界中の映画から時計シーンを抜き出すだけでも相当な労力がかかっているはずです。映像を見続けていると、不思議なことに時計が進んでいるのです。別の映画では14時50分、その次に貼り付けられた映画では14時51分というように。ふと自分の時計を見てみると、なんと14時51分だったのです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 超絶技巧すぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

つまり、こういうことです。引用します。

 

>「Clock」(2010)は、数千にもわたる映画作品から、時計が映っている映像の断片を抽出し、現実の時間軸と対応するように編集した、24時間におよぶ映像作品である。2年間かけて制作されたこの作品は、作品中に現れる時間と現実の時間がまったく同時に進むように上映が行われるため、観客はつなぎ合わされた物語の断片を見ながら同時に現実の時間について常に意識することとなる。時計の画像を見ながら、映画の中で時がどのように使われているのか、映画というファンタジーを作り上げる脚本の中で時間や時間の経過にどのような役割があるのかといった映画における「時間」の考察ともなっている。秒刻みの映像編集に加え、効果音やサウンドトラックなど、映画のオリジナル音源を使って行われた音響編集も見事であった。
誰もが知っているハリウッド映画の有名作品から中東、インドを含むアジアのインディペンデント映画まで世界中の映画をほぼ網羅しているため、観客それぞれの出自に関わらず、誰もが個人的記憶を呼び起こされる。そのため、現実の時間にありながら過去の時間へと繋がる、重層的な時間を過ごすことができる。

 

 

 

観てもらった方が理解が早いかもしれません。

例えば3時14分から3時20分はこんな感じです。

 

 

 

 

 

 

これには心底驚きました。

結局、時間の都合上1時間弱しか鑑賞できませんでした。

帰り際、学芸委員らしき方に「これやばいですね」と声をかけると、「まだ正式には未定ですが24時間の上映会を予定しているみたいですよ」と返信が!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

そう、この作品の完全版は24時間。今回はヨコハマトリエンナーレの開催時間である11時〜18時の7時間しか上映していないわけです。

 

これぞ現代美術版『24』。ジャック・バウアーも驚きの。

 

情報によると24時間上映は10月中を目処に調整中とのこと。

絶対に行きます。

 

『The Clock』を観るためだけにでもヨコハマトリエンナーレに足を運ぶ価値は充分にあります。超絶プッシュです!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

『アザーガイズ 俺たち踊るハイパー刑事!』@ヒューマントラストシネマ渋谷

 

 

 

 

 

公開初日に行ってきました。

アダム・マッケイ監督、「俺たち」シリーズの最新作です。

このシリーズは『俺たちステップ・ブラザーズ —義兄弟—』など傑作が多いです。マッケイ&フィレルの作品はこれで4つめです。

 

僕らのやりすぎヒーローことウィル・フェレルとマーク・ウォールバーグ共演ときたら、行くのは初日になりますよ。あ、『バッド・ルーテナント』での怪演も記憶に新しい、リアル薬物中毒リハビリ女優(失礼!!)エヴァ・メンデスも出てます。

 

ウィル・フェレル作品は当たりハズレが大きいです。まあ彼のシーンは笑えるところが多くても、作品全体が緩かったりするわけです。

 

今回は・・・悪くないんだけど・・・。うーん。

1個1個のギャグは優れています、やっぱり。

でも、コメディ作品として全体を評価するとなると・・・。

 

コメディの評価基準は「笑えるか」どうかしかありません。

その意味では充分に笑えます・・・が。

「純粋に笑えるけれど、残らないコメディ」というのが褒め言葉だとすれば、それに当てはまります。が・・・。

 

歯切れが悪くなってしまいましたが、この「が・・・」を体感するために是非、劇場へ。緩プッシュです!!